
当院は、茨城県の地域リハビリテーション支援体制の中で、平成12年8月1日に茨城県指定地域リハビリテーション広域支援センター、茨城県指定地域リハ・ ステーションに指定され、他の医療機関、老人保健施設、訪問看護ステーション等との連携を深めながら地域リハビリテーションに取り組んでおります。現在各種事業を積極的に行っております。開催概要についての詳細は、下記の実績欄をご参照ください。
当科は、平成28年3月1日の新病院の移転開院に合わせ、地域リハビリテーション広域支援センターの名にふさわしい、数々の最先端の医療機器、システムを導入しております。いくつか紹介させていただきます。
一つ目は、ロボットスーツHALの導入です。1台のみでなく、サイズの異なる、2台を導入しましたので、ほとんどの体格の方に使用していただけるようになっています。重度の四肢の麻痺や、障害をお持ちの方に、リハビリテーション科専門医、経験豊かなリハスタッフが、HALを用いて治療を行うことで従来以上の治療効果をあげることができると期待されます。ご希望の方はご相談ください。
二つ目は、三次元動作解析です。今まで、歩行などの動作の評価は、医師や、リハスタッフが肉眼で行うしかなかったのですが、三次元動作解析の10台のカメラで撮影した画像をコンピューターで解析することにより、従来不可能であった、動作中の関節角度、モーメントの評価や床反力を評価することが可能となりました(図)。また最新鋭の機器を導入しましたので、検査にかかる時間も大幅に短縮しており、1人あたり10-15分程度で解析まで可能となっております。リハビリテーション治療の成績の向上や、患者様への説明などに有用であると思っております。
新病院では、嚥下障害の評価も強化いたしました。従来の倍の数の嚥下内視鏡を導入することで、より早期に、正確な嚥下障害の評価を行うことができるようになりました。患者様の再び口から食べたいという希望により多く応えることができる様になったと自負しております。
リハスタッフも増員され、50名を超えるまでになりました。この陣容で、早い例では入院初日から、急性期の適切なリハビリテーションを濃密に提供して参ります。
このように、新病院では、急性期の最先端のリハビリテーションを提供できるようになっております。また、慢性期の患者様でも相談いただければ、評価、治療とも対応可能ですので、遠慮なくご相談ください。
図:歩行時の三次元動作解析結果の一例:左から右への歩行時の四肢の関節の動きが連続して非常にわかりやすく観察可能となっている。中央部分の赤と緑の矢印は足を踏み込んだときの床からの反力(床反力)を示している。
2015年度の活動実績及び2016年の活動予定は以下の通りです。
講義形式で年2回開催。
2015年度実績 | ||
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第1回 | 開催日 | 2015年6月18日 |
テーマ | 心地良い介助方法を目指して | |
講師 | 当院リハビリテーション部 理学療法士 瀧原純 | |
第2回 | 開催日 | 2015年11月6日 |
テーマ | 日常場面でのポジショニング | |
講師 | 当院リハビリテーション部 作業療法士 比企澄恵 |
2016年度予定 | ||
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第1回 | 開催日 | 6月頃 |
テーマ | 未定 | |
講師 | 未定 | |
第2回 | 開催日 | 11月頃 |
テーマ | 未定 | |
講師 | 未定 |
年1回開催。2015年度は11月28日に開催し88名参加。
2016年度は10月または11月に開催予定
年1回開催。
2015年度実績 | |
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開催日 | 2016年2月19日 |
テーマ | (仮)転倒予防について |
講師 |
アール医療福祉専門学校 理学療法学科 高田 祐先生 |
2015年度予定 | |
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開催日 | 2017年2月頃 |
テーマ | 未定 |
講師 | 未定 |
リハビリテーション従事者研修会と同時開催。
各施設の現状報告や地域リハとの連携について協議。
役職 | 氏名 |
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部長 | 橋本貴幸 |
資格名称 | 人数 |
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運動器専門理学療法士 | 3 人 |
内部障害専門理学療法士 | 1 人 |
失語高次脳機能領域認定言語聴覚士 | 1 人 |
循環認定理学療法士 | 2 人 |
心臓リハビリテーション指導士 | 3 人 |
糖尿病療養指導士 | 2 人 |
3学会合同呼吸療法認定士 | 5 人 |
整形外科リハビリテーション学会認定グレード(特別上級指導員:AAA) | 1 人 |
整形外科リハビリテーション学会認定グレード(認定指導員:A) | 2 人 |
福祉住環境コーディネーター2級 | 3 人 |
ケアマネージャー(介護支援専門員) | 3 人 |
ホームヘルパー3級 | 1 人 |
AHA BLS ACLS 等 | 2 人 |
茨城県地域リハビリテーション専門職員研修 中堅者専門研修 | 2 人 |
地域リハビリテーションアドバイザー | 1 人 |
初任者研修小児領域Aコース | 4 人 |
初任者研修小児領域Bコース | 4 人 |
公益社団法人日本理学療法士協会 新人教育プログラム修了 | 15 人 |
一般社団法人日本作業療法士協会 新人教育プログラム修了 | 4 人 |
一般社団法人日本言語聴覚士協会 新人教育プログラム修了 | 基礎3人 専門3人 |
がんのリハビリテーション研修会終了 | 4 人 |
医療を受ける者の利益の保護及び良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を図り、健康の改善や保持と実用的な日常生活における諸活動の実現 に寄与することが医療の本質です。 医療は単に疾患の治療のみでなく、急性期、慢性期、回復期に亘って、身体機能回復、社会復帰を目的とした総合的リハビ リテーションが大切です。当院のリハビリテーション部は、機能性連携安全性各種管理整備を更に高めることで、院内の需要のみならず地域の中核組織としての 開かれたリハビリテーション医療を実践します。
従来のリハビリテーションは、残された身体機能を活かすことが主体であったが、今後は、二次予防、術後回復、教育活動を包括した新たなリハビリテーション概念が必要となります。
当院リハビリテーション部は、昭和45年の開設で、40年以上の実績を持っています。
当院は、病床数は900床、救急センター地域がんセンターNICUを持つ地域中核の総合病院です。リハビリテーションの対象は、運動器疾患、脳血管 疾患、呼吸疾患、心大血管疾患、その他(小児PICUNICU救急呼吸ターミナル訪問など)幅広く展開しています。また、茨城県指定の広域支援センター、 地域リハステーション、小児リハステーションとしての活動も行っています。
平成28年3月1日開院の新病院では、病床数800床となります。理学療法部門・作業療法部門・言語聴覚療法部門を集約した総合リハビリセンターとして、1階の西側に位置することになりました。ロボットスーツHALリハビリ装置による治療提供や心臓リハビリテーション室、小児リハビリテーション室、感覚統合療法室も整いました。さらには、心大血管疾患、脳血管疾患、運動器疾患を扱う3病棟では、病棟の中にサテライトのリハビリ テーション室を完備し、病棟でのリスク管理下でより積極的な治療も、展開していきます。屋外リハビリ庭園を利用したリハビリテーションのみならず、天気の良い日には、患者さまやご家族の皆様のいこいの場としても活用頂きたいと考えています。